新NISAの投資枠を年末に使い切るか迷う人へ|損しない考え方と確認ポイント4つ
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年末が近づくと、「今年のNISAの枠、まだこんなに残っている」「使い切らないと損なのかな」と気になってきますよね。まとまったお金を急いで入れるべきか、ボーナスを待つべきか、迷う人も多いと思います。
先に結論を言うと、年間の投資枠を使い切ることは、目的ではありません。今年の枠は翌年に持ち越せませんが、一生のうちに使える非課税の枠(非課税保有限度額)は残ります。生活に必要なお金を削ってまで、年内に枠を埋める必要はないと考えて大丈夫です。
今年の枠がかなり余ってる…使い切らないと、もったいないのかな
この記事のポイント
✔ 年間の枠は持ち越せないが、生涯の枠は残る
✔ 「使い切る」より「無理なく続ける」を優先する
✔ 年末に入れるなら、生活費と予定の出費を先に確保
新NISAの「年間投資枠」と「生涯の枠」のしくみ
まずは、迷いのもとになっている枠のしくみを整理しておきましょう。金融庁が公表している新NISAの枠は、次のとおりです。
- つみたて投資枠:年間120万円まで
- 成長投資枠:年間240万円まで
- 2つの枠は併用でき、合わせて年間360万円まで
- 一生のうちに使える非課税保有限度額:1,800万円(このうち成長投資枠は1,200万円まで)
ここで大事なのは、「年間の枠」と「生涯の枠」は別のものだということです。
年間の枠は、その年に使わなかった分を翌年に持ち越すことはできません。たとえば今年100万円しか投資しなかったとしても、来年の枠が460万円に増えるわけではありません。
一方で、生涯の枠である1,800万円は、使った分だけ減っていくしくみです。今年あまり使わなかったとしても、その分の生涯の枠はそのまま残っています。来年以降に、年間の枠の範囲で少しずつ埋めていくことができます。
また、NISAで買った商品を売った場合は、その商品を買った時の金額分の生涯の枠が、翌年以降に使えるようになります。ただし、年間の枠が増えるわけではない点には注意が必要です。
制度の細かい内容は変わることもあるので、最新の情報は金融庁のNISA特設ページで確認してください。
年内に使い切らなくても「損」とは言い切れない理由
「枠を使わないと損」と感じるのは、非課税で運用できるチャンスを逃すように思えるからです。たしかに、早く・長く投資したほうが、運用の期間は長くなります。
ただ、投資には元本割れのリスクがあります。年末に急いでまとまったお金を入れた直後に、値下がりすることもあります。投資したお金が減る可能性がある以上、「使い切ったほうが必ず得」とは言えません。
それに、生涯の枠1,800万円を年360万円ずつ埋めると、最短でも5年かかります。会社員の多くは、そもそも毎年360万円を投資に回すのは難しいはずです。枠を毎年使い切ることを前提にせず、自分のペースで生涯の枠を少しずつ使っていく、という考え方のほうが現実的です。
大切なのは、枠の残りの数字より、自分の生活に合った金額を続けられるかどうかです。無理をして投資したお金を、急な出費のために途中で売ることになれば、かえって落ち着かない結果になりかねません。
年末に追加で投資するか迷った時の確認ポイント
それでも「余裕があるなら少し入れたい」という人もいると思います。その場合は、次の順番で確認してみてください。
1. 生活費の備えは残っているか
まず、急な病気や失業などに備えるお金が手元にあるかを確かめます。目安は人それぞれですが、生活費の数か月分を投資とは別に置いておくと安心です。投資は、当面使う予定のない余裕資金で行うのが基本です。
2. 近いうちに使う予定のお金ではないか
年末年始は出費が増える時期です。帰省や旅行、年明けの引っ越し、車検、更新料など、1〜2年以内に使う予定のお金は、投資に回さないほうが安心です。値下がりしたタイミングで使う日が来てしまうと、減った状態で売ることになります。
3. 一度に入れるか、分けて入れるか
まとまったお金を入れる場合、一度に全部入れる方法と、何回かに分けて入れる方法があります。分けて入れると、買う時期をずらせるので、一度に高い時に買ってしまう心配を減らせます。どちらが良いかは、その後の値動き次第なので、正解はありません。気持ちが落ち着くほうを選ぶのも1つの考え方です。
4. 年内の締め切りを確認する
年内の買付けとして扱われる締め切り日は、証券会社や商品によって違います。年末ぎりぎりに注文すると、翌年の枠での買付けになることもあるので、使っている証券会社の案内を早めに確認しておきましょう。
来年に向けて今のうちに決めておきたいこと
年末は、来年のNISAの使い方を考えるのにもちょうどいい時期です。次の3つを決めておくと、来年の今ごろに迷わずにすみます。
- 毎月の積立額:今の家計で無理なく続けられる金額にする
- ボーナスの使い道:投資に回すか、貯金や自己投資に回すかの割合を先に決める
- 見直す時期:年に1回、たとえば12月に積立額を見直すと決めておく
毎月の積立額は、多ければ良いというものではありません。たとえば月1万円でも、続けられる金額であることのほうが大切です。収入が増えたり、出費が減ったりした時に、少しずつ増やしていけば十分です。
特定の商品を選ぶ時は、人のおすすめをそのまま買うのではなく、手数料(信託報酬)や、何に投資する商品なのかを自分で確かめてから決めましょう。投資は、最終的には自分の判断で行うものです。
新NISAのしくみや、長く続ける考え方を本で学びたい人には、投資の初心者向けに対話形式でお金の基本を解説した、この入門書が読みやすいです。
コツコツ積み立てる考え方をもう少しじっくり知りたい人には、インデックス投資の考え方をやさしく解説したロングセラーもあります。
よくある質問
Q. 年間の枠を使い切れなかったら、何かペナルティはある?
ペナルティはありません。使わなかった年間の枠が翌年に持ち越せないだけで、生涯の枠はそのまま残ります。
Q. 年の途中から積立額を増やしてもいい?
多くの証券会社では、積立額はいつでも変更できます。変更が反映されるタイミングは証券会社によって違うので、設定画面や案内で確認してください。
Q. 夫婦で枠を合わせて使うことはできる?
NISAの口座は1人1つで、枠も1人ごとです。夫婦で枠を共有したり、相手の枠を使ったりすることはできません。
※この記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の購入や投資を勧めるものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身でお願いします。制度の内容は執筆時点のものです。最新の情報は金融庁や各金融機関の公式サイトでご確認ください。
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